二世帯住宅の不動産を売却する際に覚えておきたいこととは?
二世帯住宅は同居よりもお互いの独立を保ち、近居よりも緊密なコミュニケーションを取りながら2つの世帯が暮らせる住宅です。
そんな独自の特徴を持つ二世帯住宅ですが、売却の際には通常の住宅とは違った独自の問題が発生する可能性があります。
二世帯住宅の売却をスムーズに進めるために、売却が難しい理由と売却する際のポイントを確認してみましょう。
二世帯住宅の不動産が売却しにくい理由
二世帯住宅は居住する2つの世帯の関係性によって、その間取りや構造が大きく異なります。
すべての設備が分離した完全分離型は世帯ごとのプライバシーを確保できる居住形態ですが、非完全分離型は一部の設備を共有する同居に近い形態です。
非完全分離型の場合でもどの設備を共有して、どの設備を分離するのかなど、住宅に求めるものは家族ごとに異なってきます。
また、家族ごとに求める間取りが異なるため注文建築が行われることが多く、建築のコストも売り出し価格も高くなる傾向があります。
これらの理由により、世帯住宅は売却が難しく、購入者にとっても条件に合う物件を探すのが難しくなっているのです。
核家族化の進行により二世帯住宅を希望する家族自体が減少していることも、スムーズな売却を難しくしています。
二世帯住宅の不動産を売却する際のポイント
二世帯住宅を売却するポイントの一つは、住宅のコンセプトやメリットをしっかりアピールすることです。
分離の形態やバリアフリーの充実度などを物件の情報として明記することで、ニーズが一致した買い手とのマッチングを実現することが可能です。
一方で、住宅内部に生活感が残りすぎていると購入が躊躇われることがあります。
多くの人間が生活する二世帯住宅には生活の痕跡が残りやすいので、プチリフォームやハウスクリーニングを行い、購入者の内覧に備えておきましょう。
また、住宅の構造によっては通常の住居としてではなく、店舗やシェアハウスとしての需要を得られる場合があります。
幅広い層にアピールすることで、意外な買い手が見つかることもあるので、複数の不動産会社で査定を行い、売却方法について相談してみましょう。
二世帯住宅の需要はコンセプトによっても大きく異なるので、売却価格を決める際は建築費用との比較にこだわりすぎず、相場を理解したプロの意見を聞くことも重要です。