長屋の不動産を売るのは難しいとされる理由とは?上手に売却するコツも!
昔の日本家屋に多く見られた隣の家と壁を共有する長屋式住宅は、リフォームの融通が利きにくいことなどから売却が難しいとされています。
近年ではテラスハウスと呼ばれる長屋式住宅もありますが、一般的な長屋式住宅というと昭和に建てられたものが多いでしょう。
入口が狭い旗竿地のような土地でも建築しやすく安価な長屋ですが、売却時には注意が必要です。
ここでは、長屋の売却が難しいとされる理由や売却する際のコツについて解説します。
再建築するのは困難?長屋の不動産の売却が難しい理由とは
長屋は各戸ごとにリフォームや建て替えを行う権限はありますが、実際には隣の家と壁を共同で使用していることもあるため、独断で自由に建て替えを行うことが難しいのが現状です。
再建築する際には、隣の家と切り離す必要があるため隣人からの承諾を得る必要があるだけでなく、承諾を得たとしても切り離された隣の家が建築基準法を満たせないがゆえに建築許可が下りないことも想定されます。
長屋は安く購入できるといったメリットがある反面、こうした再建築の難しさから住宅としての担保価値が低くなり、結果的に住宅ローンの審査に通りにくいというデメリットもあります。
築年数が古い長屋においては現在の建築基準法を満たしていないケースも多く、住宅ローン自体の利用ができません。
そのため、購入価格そのものは安くても住宅ローンの利用ができなければ現金で購入するしかないため、買い手がつきづらく売却が難しいとされています。
長屋の不動産を少しでも高く売却するために実践したいコツ
買い手が付きづらいとされる長屋の不動産を売却する方法として確実なのは、不動産会社に買取してもらうことです。
通常の売却相場よりも安くなるといったデメリットはありますが、買い手が付きにくい物件の場合は買取を依頼することで早期売却が可能になります。
そのほか通常の売却を成功させるための手順としては、隣家の所有者に買い取ってもらう、もしくは自分が隣家の所有権を買い取ることで、自由に再建築を行いやすくして住宅の価値を上げるのも1つの方法です。
長屋には同じ悩みを抱えている住民もいるため、話を持ち掛けてみても良いでしょう。